農薬のメリットと健康リスクを考える

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庭木を虫から守る消毒を、すればする程虫は強くなる!

山崎学

これは、私が若い頃の話しですが「梨農家の人は、早死にが多い」と聞いた事があります。

昔は、今使われているような高機能なマスクや防護服もなく、簡単なマスクだけで消毒していたからです。梨の木はダニがつくため、消毒をしないと見た目の悪い梨になります。

見た目の悪い梨は、市場に出しても高値が付かないので、そのため頻繁に消毒をします。すると昔の装備ではどうしても農薬を吸い、肺を傷めたり、肝臓を傷めたりするわけです。

ダニには、指向性の農薬を使います。(※指向性の消毒薬は、特定の病原体や微生物を標的として効果を発揮する消毒薬のことです。)

撒いた後は数日間は匂い、農薬の残留成分も残ります。そこで作業していれば、人間の体内に入ります。農家の方の健康に良い訳はありません。

当時は、農薬の恐ろしさに対しても、余り神経質では無かったかも知れませんが、今では木の間隔を開け、自動の農薬散布車の様な機械で農薬を散布するので、匂いを直接嗅がずに済む時代になりました。薬も改良され、昔と今では大分違うと思います。

しかし、それでも農薬は怖いのです。農薬を飲んで自殺した話も良くあります。一歩間違えると怖いです。そこで、私流の庭木消毒の方法をご紹介致します。

庭木の消毒の必要性と注意点

山崎学

まず、木の種類により、消毒の薬や方法も違います。

千葉県の一部と、私が住んでいる埼玉の一部では、梨の生産地に於いては、その地域では植えてはいけない木が市町村の条例により細かく定められています。(※具体的には、ビャクシン類の木です。カイズカイブキが代表例になります。今は、コニファーが該当する場合もあります。)

何故かと言いますと、ビャクシン類に付く虫が、梨の木に移り大きな被害を及ぼすからです。虫の種類は、主にハダニが多いです。この様に、木の種類により、木から木えと移る虫もいるのです。

さて、私は「消毒はやれば良いと言うものでもない」と考えています。基本、虫が付いたくらいでは木は枯れませんので、あまり神経質になる必要はないと思います。

一方で、人間に害を及ぼす虫「虫に刺されて物凄く痒くなる虫」「刺されると痛く腫れ上げる虫」、例えば、椿、サザンカ、の様な木ですと、ガの仲間のチャドクガ、落葉樹に付くイガラ、この様な虫に刺されると病院に行く人もいますので、予めどういう虫かを知って注意しておくと良いでしょう。

この様な虫の多くは、どこか近所で発生してくる場合が多いです。もし気にならない様でしたら、虫がついてから対策するでも良いと思います。

虫が付いてからでは嫌な人は、虫が付く前に予防薬を散布するか、木の剪定をして風通しを良くする事になります。但し、この様な虫は、即効性の消毒薬で殺虫できますが、虫の死骸に触れるとまだ痒くなりますのでご注意ください。

虫の種類は、大きく分けるると、ハダニ毛虫アブラムシカイガラムシ、が一般的です。

意外と退治が楽なのは、毛虫です。消毒薬は、即効性の物になります。虫に薬が散布されれば虫は死にます。

一方でハダニは、あまり目に見えない虫です。何となく葉が白っぽくなり元気がない状態となり、厄介です。消毒薬は、指向性の消毒薬になります。虫全体に散布するのですが、匂いで虫が死ぬタイプの薬です。

ハダニ

散布すると一週間くらいは匂います。人間やペットにもあまり良く無い薬です。その匂いで、頭が重くなる人もいます。近隣に住宅街では、クレームが来たケースも有りますので、充分注意してお使い下さい。

アブラムシやカイガラムシは専門の薬が有りますが、死骸が残るので気になる方は、高圧洗浄機を持っている人は、洗い流すと良いです。

一般的には、果実の木には虫が付きやすいです。実より葉に虫はつくことが多いので、健康を考えると無農薬で良いと思います。以外と庭木消毒をしないでも大丈夫なお宅も多いです。

消毒を毎回していると、虫も抵抗力が付き段々効きめが悪くなってきます。根元に撒く顆粒タイプの薬は、果実は、やめた方が良いです。木全体に行き渡るので、果実にも良く無いからです。

私のお客様で、色んな木が植えてる庭が有り、消毒も年間管理でしています。大きな冬柿が有りますが、健康の為に良く無いので、柿の木だけ無消毒にしています。それでも葉には虫が付きますが、毎年立派な冬柿をお客様は収穫しています。

一般マニュアルの消毒方法

山崎学

庭木の消毒を行う時期は、病害虫の活動が活発になる時期に合わせて、年3回程度行うのが一般的です。

消毒の時期

  • 1月~2月:冬の消毒
  • 3月~5月:春の消毒
  • 7月~9月:夏の消毒

消毒に必要なもの

  • 殺虫剤(樹木類用)
  • 噴霧器(電動噴霧器があると便利)
  • 手袋、マスク、ゴーグル、帽子、長靴などの保護具

消毒の手順

  1. 作業する前に、薬剤の説明書をよく読んで、適切な希釈倍率で薬剤を薄める。
  2. 庭木の近くにいる人やペットを退避させる。
  3. 保護具を着用する。
  4. 噴霧器で庭木全体に薬剤を散布する。
  5. 薬剤が乾いたら、作業を終了する                          

注意点

  • 薬剤は人やペット、環境に影響を及ぼす可能性があるため、注意して使用する。
  • 風が強い日や雨が降る日は、薬剤が飛散して近隣に迷惑をかける可能性があるので避ける。
  • 薬剤を散布した後は、手や顔をよく洗い、衣服は洗濯する。

消毒のポイント

  • 庭木全体に均一に薬剤を散布することが大切。
  • 葉の裏側も忘れずに散布する。
  • 薬剤が乾くまでは、庭木に触れたり、実や果実を収穫したりしないようにする。

消毒の種類

庭木の消毒には、殺虫剤による「殺虫消毒」と、殺菌剤による「殺菌消毒」の2種類がある。

  • 殺虫消毒:害虫を駆除する消毒
  • 殺菌消毒:木の病を予防する消毒
山崎学

以上が、一般マニュアルの消毒方法になります。

消毒を、すればする程虫は強くなります。ですから消毒は、できるだけ使わないように心掛け、最後の手段で良いと思います。

少しでもご参考になれば嬉しいです。

                

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