目隠しの植木はかえって危険?

山崎学

私が言う「見えない力」とは、仕事の現場とお客様の声、そして自然から教えてもらった気がします。今日は、過去の実話をお話します。

令和五年の今から、十年くらい前になるでしょうか。私が手掛けたお庭のお客様から電話があり、庭の木をもっとサッパリ切って欲しいとのご依頼がありました。

そこで伺って事情を聞くと、その周辺で空き巣泥棒の被害が多発しているとのこと。そして巡回訪問している警察官からの話では、泥棒に被害にあった殆どの家は、庭の木がぼさぼさの家ばかりだと言われたそうです。

私のお客様は、まだそんなに繁茂してる訳では無いのですが、ご要望に応えて外から中が見えるくらいまで剪定しました。もちろんその後、泥棒に入られることはなかったそうです。

道を歩いていると、樹木が生い茂ってうっそうとしてる家をたまに見かけることがあります。植木が目隠しして中の様子が見えない家は、泥棒が侵入しても樹木が死角になって、外からは全く分かりません。

中の様子が外から見えなければ、泥棒に作業をしやすくしてしまう事になるわけですね。

余談ですが、車を駐車場に止める場合も、暗かったり人通りが少ない場所は、車上荒らしや傷付けられるリスクが高くなりますが、同じような理由からです。

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近年は「目隠し」よりオープンガーデンが主流

今から10年くらい前までは、目隠しに木を植えてくれという依頼が多く、その頃は「目隠し」という言葉がよく使われていました。植木屋にとっては、木が売れるので嬉しいことでもありましたが、現在ではオープンガーデンが主流になり、この「目隠し」という言葉はあまり使われていません。

また、植物を目隠しにすると、隣のお宅や道路に葉っぱが落ちて迷惑をかける為、どうしても隠したい時にはウッドフェンスや、アルミの目隠しフェンスを使うことが多いです。

オープンガーデンのメリットは、個人が所有する庭を公開することで、ご近所の人も季節の植物を楽しみ、お互いに交流を深め自然を感じることができるという点です。

また、オープンガーデンにすることで、以下のようなメリットがあります。

  • 圧倒的な開放感が得られる!
  • 日当たりや風通しがよくなる!
  • 死角がないため不審者が隠れにくくなる!
  • 近隣との交流が深まる!
  • 外構工事費用を抑えられる!
  • ライフスタイルに合わせて外構リフォームをしやすくなる!

外構を壁にすると地震などの災害の際、倒れて人を下敷きにする危険もあるので、そういうリスクヘッジという点からもオープンガーデンのメリットは大きいと思います。

通気採光を良くする

まだ私が、方角などの知識が無かった若い頃、東京農大を出て組合長をやられてた大先輩の造園師の方から、庭に植える木の高さの話しを聞きました。

昔から「平屋の家の軒(のき)、分かりやすく言うと雨どいの高さまで、植木を切ってください」といって、それ以上植木が伸びるのを嫌うお客様がいる、という話をよくされました。

当時は「そうなんですか」と聞いていましたが、今思い返すと、庭木の高さは家相や庭の相に大きく関係しているからだと思います。

知り合いの建築設計の社長に、庭の木の理想的な高さの話しをしたところ、社長から実家のことを話して頂きました。社長のご実家は、長崎県だそうです。

社長の実家は平屋で、庭に植木屋さんに木を植えてもらい、その植木が屋根より高くなった時、言われてみればその当たりから余り良くないことが多くなったとお話になっていました。

風水では「通気採光を良くする」と言って、通気採光を良くすることで気の流れを良くし、運気を上げると教えています。

私的に解釈すると、風通しを良くすることで、建物への風通しが良くなり、こもった空気や悪い気がなくなり、採光を良くすることで、日差しが入り、カビやコケが生えづらくなり、陰から陽になるわけです。

身の回りのちょっとしたことで通気採光を良くできるので、具体的には以下のような方法をお試しください。

窓を設置する方位に注意する

南向きや東向きの窓は、日差しや風が入りやすく、明るく爽やかな気を取り入れることができます。北向きや西向きの窓は、日差しが少なく暗くなりがちなので、カーテンや照明で調整する必要があります。

窓を開けて換気する

窓を開けることで、空気の流れが良くなり、悪い気を追い出すことができます。特に玄関や寝室は、気の出入りが多い場所なので、こまめに換気することが大切です。

玄関に窓を設ける

玄関は家の顔であり、運気の入り口です。玄関に窓を設けることで、採光と通風を確保し、明るく清潔な玄関にすることができます。窓のデザインや大きさによって、光の差し込み方や視線の遮り方が変わります。


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